アー・キン [イギリス文学]
モームの短編集を読んだ。
東南アジア植民地を舞台にした長めの短篇が6篇収録されてる。
だいたいが不倫や近親相姦など、「異常」性愛をテーマにしている。
「訳者あとがき」によると、映画化もされているそうで(映画版の方は酷く駄作らしい)、ちょっと興味をそそられる。
ウィルキー・コリンズ [イギリス文学]
コリンズの短編集を読んだ。
個人的に印象深かったのは表題作よりも、「探偵志願」と「狂気の結婚」。
オリジナル短編集オリジナルのAfter DarkとThe Queen of Heartsから数本ずつ抜き出されたもの+。
是非オリジナルで読みたくなる。
『トム・ジョウンズ』③ [イギリス文学]
うつ状態です。
昨日もあやうく、かもめ工房訪問、ドタキャンするところでした。
いつもの倍SSRIを飲んで気合を入れて、雨の中行って来ましたが。
読書がはかどりません。
今読んでいるのはフィールディング。
3巻まできました。
あと左翼本読んでます。
最近流行のホワイトエグゼンプション関連のやつ。
日本人は働きすぎでいかんですね。
もっとも多くの労働局ではサービス残業どころか、カラ残業が問題になっていますが…やっぱ公務員はスゲエや。
無職のおいらが読むのは変かな?
労働者運動とかがんがんやりたいけど、そもそも労働者じゃなくなってるしな。
買い物依存もとまりません。
家にいて暇だし、サラリーマン時代に作ったクレジットが生きてるし。
毎日アマゾンかイーブックオフに発注している…
われながらいやになってきたので、もう何を買っているか秘匿しておきます。
今月に入ってまだ1週間しか経ってないのに、すでに支出は15万円に。
このペースでは今年中に完全に貯金を食いつぶします。
食いつぶしちゃいかんのだ。
来年の税金や社会保障費を払うため、春までにはまた40万円くらいは貯金しておかないと、困るのだ。
『ミドルマーチ』 [イギリス文学]
いろいろあって時間がかかったけれど、ようやくG・エリオットの長編を読み終わった。
フィールディング『トム・ジョウンズ』① [イギリス文学]
ディケンズ『オリヴァー・トゥイスト(下)』 [イギリス文学]
H.G.ウェルズ『ザ・タイム・マシーン』 [イギリス文学]
たまには原書を読んでみました。
The Time Machine (Penguin Classics)
- 作者: Steven Maclean, H. G. Wells
- 出版社/メーカー: Penguin Classics
- 発売日: 2005/05/31
- メディア: ペーパーバック
『ザ・タイム・マシーン』は短篇です。
本編だけだと、90ページくらいの薄い本。
イントロダクションが10ページくらいあって、それにはヴィクトリア朝時代の思想風景の説明があってわかりやすいです。
ウェルズの創作へのダーウィニズムの影響の大きいことがよくわかります。
タイム・トラヴェラーは友人たちに語ります。
自作のタイム・マシーンに乗って、未来世界を冒険してきたと。
人類が変な風に進化してしまうことを伝え、地球の末期を見てきたままに話します。
語り手以外の友人は、タイム・トラヴェラーの話を信じません。
語り手も半信半疑です。
気になった語り手は後日、タイム・トラヴェラー宅を再度訪問し、彼の出奔の現場を立ち会うことになります…
(了)
数年前に見た映画とは全然内容が違いました。
アンソニー・ホプキンス『日の名残』 [イギリス文学]
ブッカー賞作家カズオ・イシグロ原作の映画を観た。
キング俳優のアンソニー・ホプキンス主演。
アンソニー・ホプキンスは『羊たちの沈黙』以来ファンです。
カズオ・イシグロの小説は好きだけど、小説と映画は別物だと思っているので、アンソニー・ホプキンスが主演じゃなかったら、このDVD買わなかったと思う。
私が小説を読んで脳内でイメージしていた主人公像とアンソニー・ホプキンスはちょっとギャップがあったけど、違和感があるほどではなし。
観ているうちにすぐに慣れた。
カズオ・イシグロの1冊目と2冊目の本と同じく、この『日の名残』も悪意ないき戦争協力者への批難に耐えてひっそり戦後を暮らしている人の孤独と愛惜をおしみなく味合わせてくれる。
時代に翻弄されてやがて消えていく人間のはなかなさがひしひしと感じられる。
主演がアンソニー・ホプキンスだから当たり前だろうが、良い映画だ。
ローレンス・オリヴィエ『ハムレット』 [イギリス文学]
オリヴィエ、監督主演の意欲作を観た。
なぜか150分を超える長尺。
ローレンス・オリヴィエはハムレット役。
ハムレットはデンマークの王子様。
悪い叔父が、父と母と王位を奪われ、ハムレットは遅々の亡霊の言葉を聞き、錯乱し、復讐の機会を狙う。
かなり錯乱しているので、うっかり間違えて恋人オフィーリアの父親を殺してしまい、オフィーリアはショックで気が狂って、ブラックモアズナイトみたいな歌を歌いながら入水自殺をしてしまう。
厳しいキリスト教国では自殺は罪なので、オフィーリアはちゃんとした教会には葬ってもらえない(かわいそう)。
オフィーリアの兄がハムレットを怨み、陰謀の決闘を挑む、陰謀は失敗し、オフィーリアの兄もハムレットもハムレットの母と叔父もみんな死んでしまう。
超悲劇。
ローレンス・オリヴィエのアクションもなかなかのもの。
ディケンズ『オリヴァー・トゥイスト(上)』 [イギリス文学]
ディケンズの諷刺小説を読んでいる。
オリヴァーの父親は不明。
母は、救貧院でオリヴァーの出産時に死亡。
天涯孤独のオリヴァー。
オリヴァーは、救貧院や養育院で、栄養不良のなか、なんとか育つ。
過酷な児童労働に従事させられるが、ロンドンに逃げ出す。
ロンドンで悪いユダヤ人の窃盗団に捕まり、泥棒になる。
いったん、親切な紳士に救われるが、すぐにまたユダヤ人の手下に捕まってしまう。
オリヴァーは、田舎の上流階級の家に押し込み強盗をして、ピストルで撃たれて死にそうになる。
九死に一生を得たオリヴァーは親切な上流階級の夫人に養われる。
しかし悪いユダヤ人はまだオリヴァーのことを諦めていない。
(つづく)
ディケンズ『大いなる遺産(下)』 [イギリス文学]
ディケンズの後期の傑作を読み終わった。
ロンドンで放蕩三昧で借財を重なるピップ。
すっかり立派な紳士になりました。
エステラはミス・ハビシャムのすべての男への復讐のため、数多の男どもを手玉に取り、挙句の果てに、愚鈍で卑劣な最低の男と結婚して、多くの男性を失望させました。
ミス・ハビシャムは、自分が孤児エステラを不幸にしてしまったことを後悔して自殺未遂などをはかります(そのうち実際死ぬ)。
ピップの遺産相続の見込みですが、いろいろな事情があって立ち消えになってしまいました。
借金も払えず、職業訓練も受けてこなかったピップは困ってしまい、軍隊に入るためインドかどこかへ逃げようかと考えますが、病気になってしまい寝込んでしまいます。
本来なら負債者監獄行きですが、借金は鍛冶屋のジョーが代わりに払ってくれました。
ピップは幼馴染の女の子と結婚でもしようかと思い立ちますが、彼女は男やもめの鍛冶屋のジョーと結婚してしまいます(ピップの姉さんは悪い鍛冶屋に打ち殺された)。
失意のピップは紳士修行時代の友人を頼って、東南アジアにて就職します。
いずれ(少し)出世して、ロンドン(ハビシャム邸跡地)で不幸なエステラと語りあいます。
(了)
思いがけない遺産相続でハッピーエンドなのかと思っていたら、全然違いました。
世の中は甘くないですね。
トールキン [イギリス文学]
トールキンを読んでみたくなった。
Smith of Wootton Major and Farmer Giles of Ham
- 作者: J. R. R. Tolkien
- 出版社/メーカー: Ballantine Books (Mm)
- 発売日: 1991/11
- メディア: マスマーケット
『指輪物語』以外は読んだことがありません。
ディケンズ『大いなる遺産(上)』 [イギリス文学]
山西英一先生訳のディケンズを読んでます。
両親を幼くして失ったかわいそうなピップ。
凶暴な姉とその夫の無学だが心根の優しい鍛冶屋のジョーに育てられます。
ピップは小遣い稼ぎのため、近所の資産家の老嬢の慰め相手をしに行かされます。
この老嬢、昔、結婚詐欺にあってから、引きこもり生活をしているのです。
そこでS系の美少女エステラと出会います。
エステラは「孤児」としてひきとられた老嬢の養子です。
そこでピップは中産階級の生活を知り、労働者階級の自分やジョーの身分を恥ずかしく思います。
ピップは紳士になりたがりますが、お金がないので、結局年頃になったら、鍛冶屋の弟子になります。
奉公が終わる前になって、弁護士のジャガーズ氏によって、ピップが詮索無用の謎の人物から莫大な遺産を受ける(確実な)見込みがあるとの吉報をもたらされます。
そして資産家としてふさわしい教養を得るため、ロンドンに紳士修行に行きます。
エステラは老嬢の(ありとあらゆる男への)復讐のため、大人になって、より美しく、より高慢に、よりSになっていきます。
(つづく)