『ボーア・メイカー』 [SF]
ここのところ英文学ばかりだったが、久しぶりにSF小説を読んだ。
本格SFっぽいテイストだがファンタジー色の強い作品。
ナノマシンで人体改造も地質改造も建造物改造もなんでもできる魔法のような未来世界が舞台。
ちょうど、『Gガンダム』と『∀ガンダム』と『ガンダムSEED』を足して3で割ったような世界観。
みんな人体改造をやっているのだが、行き過ぎた人体改造を規制するガイア主義者が連邦政府を形成し、連邦警察が強大な権力を握っている。
主人公女性はひょんなことから究極のナノマシンを身体に埋め込まれ、そのナノマシンを使って、病人を治癒したりする「魔女」になる。
当然、警察から追いかけられる、SFではよくある魔女狩りが始まる。
そのボーア・メイカーと呼ばれるナノマシンを使えば、地球の環境や生態そのものを改造することも出来るので、地球をありのままにしておきたいガイア主義者には放置できないところなのだ。
主人公はいろいろあって、金星まで逃げる。
金星圏には夏別荘社というナノマシンで構成された人口の宇宙都市があって、そこも連邦警察に狙われるが、警察より一枚上手で、数千の種子になって宇宙に散っていく…
(了)
SFはやっぱり少し不思議でいいですね。