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ディケンズ『大いなる遺産(下)』 [イギリス文学]

ディケンズの後期の傑作を読み終わった。

大いなる遺産 (下巻)

大いなる遺産 (下巻)

  • 作者: 山西 英一, ディケンズ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1951/10
  • メディア: 文庫

ロンドンで放蕩三昧で借財を重なるピップ。

すっかり立派な紳士になりました。

 

エステラはミス・ハビシャムのすべての男への復讐のため、数多の男どもを手玉に取り、挙句の果てに、愚鈍で卑劣な最低の男と結婚して、多くの男性を失望させました。

ミス・ハビシャムは、自分が孤児エステラを不幸にしてしまったことを後悔して自殺未遂などをはかります(そのうち実際死ぬ)。

 

ピップの遺産相続の見込みですが、いろいろな事情があって立ち消えになってしまいました。

借金も払えず、職業訓練も受けてこなかったピップは困ってしまい、軍隊に入るためインドかどこかへ逃げようかと考えますが、病気になってしまい寝込んでしまいます。

本来なら負債者監獄行きですが、借金は鍛冶屋のジョーが代わりに払ってくれました。

 

ピップは幼馴染の女の子と結婚でもしようかと思い立ちますが、彼女は男やもめの鍛冶屋のジョーと結婚してしまいます(ピップの姉さんは悪い鍛冶屋に打ち殺された)。

 

失意のピップは紳士修行時代の友人を頼って、東南アジアにて就職します。

 

いずれ(少し)出世して、ロンドン(ハビシャム邸跡地)で不幸なエステラと語りあいます。

(了)

 

思いがけない遺産相続でハッピーエンドなのかと思っていたら、全然違いました。

世の中は甘くないですね。

 


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