ディケンズ『大いなる遺産(上)』 [イギリス文学]
山西英一先生訳のディケンズを読んでます。
両親を幼くして失ったかわいそうなピップ。
凶暴な姉とその夫の無学だが心根の優しい鍛冶屋のジョーに育てられます。
ピップは小遣い稼ぎのため、近所の資産家の老嬢の慰め相手をしに行かされます。
この老嬢、昔、結婚詐欺にあってから、引きこもり生活をしているのです。
そこでS系の美少女エステラと出会います。
エステラは「孤児」としてひきとられた老嬢の養子です。
そこでピップは中産階級の生活を知り、労働者階級の自分やジョーの身分を恥ずかしく思います。
ピップは紳士になりたがりますが、お金がないので、結局年頃になったら、鍛冶屋の弟子になります。
奉公が終わる前になって、弁護士のジャガーズ氏によって、ピップが詮索無用の謎の人物から莫大な遺産を受ける(確実な)見込みがあるとの吉報をもたらされます。
そして資産家としてふさわしい教養を得るため、ロンドンに紳士修行に行きます。
エステラは老嬢の(ありとあらゆる男への)復讐のため、大人になって、より美しく、より高慢に、よりSになっていきます。
(つづく)
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