記念コイン [家族の思い出]
記念コインに興味があるのでこんな本を読んだ。
- 作者: 中村 佐伝治
- 出版社/メーカー: 保育社
- 発売日: 1987/10
- メディア: 文庫
もともとは記念コインなんて趣味じゃない。
でも父の遺産に記念コインがあった。
記念コインといっても父のコレクションは大部分は日本で80年代以降に発行されたものばかりで、結局、現金のようなものだ。
父の遺書にもそうあったとおり、遺産相続は、不動産は母と私が相続して、預貯金や有価証券の類は姉(嫁いで家を出ている)が相続するということで丸く収まっていた(いる)。
記念コインは父の遺品を整理していて最近見つけたものだ。
未整理のまま(父もすぐに熱が冷めて、惰性で新しいのが出ると買っていただけという低レベルの収集家だったらしい)、あっちの引き出し、こっちの箪笥などから、けっこうたくさん出てきた。
ほとんどは500円硬貨だが、5,000円硬貨とか10,000円硬貨とか、ちょっと普通の店じゃ流通できそうにないようなものも混じってる。
私が整理整頓したところ、日本円の記念コインは額面にして、総計105,500円だった。
先にも触れたように、記念コインは現金であって、現金は姉が相続する取り決めだ。
成田に住んでる姉と電話で相談したところ、記念コイン貰ってもしょうがないとにべもない返事。
記念コインなら額面以上のプレミアがついて売れるかもよ、と誘い水を入れても反応が悪い。
70年代以降の記念切手は確実に額面割れでしか買い取ってもらえないが、記念硬貨は現金は現金なので、プレミア価値がなくても、額面割れということはありえない。
何も金券ショップに額面以下で売らなくても、額面通りに市場に流通させることができるのだから。
いろいろ話し合った結果、父の遺産のコレクションは、私が額面通りの価額で買い取って、送金する(姉の郵便貯金口座に105,500円を振り込む)ことにした。
で、故人のコレクションを引継ぎ、少し硬貨蒐集に興味が出てきたので、小さな本を読んでみたわけだ。
でもこの本は、タイトル通りほとんど海外の記念硬貨についての本だ。
まあ、それなりにコイン蒐集初心者には興味深かったが。
この本で仕入れた知識。
①
コインの語源はラテン語のクネオだということ。
鈴木邦男と鈴木宗男が合体したようなヘンなラテン語だ。
②
「イスラム世界では天秤が重視されている」(52ページ)こと。
「アラブ商人たちは、商業道徳を重んじる」(52ページ)んだそうだ。
私は天秤と聞くと、どうしてもメタリカのアルバムを連想してしまう。
この女神が持ってるのが正義を計るための天秤。
③
「核戦争だけは防がねばならない」(57ページ)こと。
イラク戦争とか、(これから勃発するであろう)イラン戦争はぎりぎりOKか?
もちろん米軍は劣化ウラン弾を使用するからNGですね。
原子力空母を運用するオペレーション自体、ある意味「核戦争」ですよね。
④
プルーフコインは希少にして貴重であること。
⑤
ゼウス神が生命の糧をどこかに隠してしまったので、それまで豊穣な大地からの収穫がないなってしまって、人間は労役を強いられるようになったとのこと。
ゼウスって、本当にいやなやつ。
昔『アリオン』読んだけど、やっぱゼウスはやなやつだった。
『鎖を解かれたプロメテウス』でもゼウスは悪者。
コイン蒐集って、切手蒐集と同じで、雑学の勉強になりますね。
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