政治哲学の本 [政治・経済]
『シュラクサイの誘惑』という本を読んだ。
最近、頭が狂い気味なので、ちょっと知的な刺激が欲しかったので、小難しげな本をチョイスしてみた。
この作者はレオ・シュトラウスの弟子らしくて、ネオ・コン関係のやばい本を引いてしまったかと思ったが、けっこう普通に面白かった。
ハイデッガーから始まって、シュミット、ベンヤミン、コジェーヴ、そしてフーコー、デリダへと現代思想家の入門書みたいな内容でした。
哲学は門外漢なので、わかりやすく書かれてて面白かったのです。
コジェーヴとかフーコーとかをもっと読んでみたくなりました。
作者の意図は最終章「シュラクサイの誘惑」にまとめられています。
思想家は得てして自分の思想を時の権力者に影響させたい誘惑にかられるものなのだそうです。
で、ミイラ取りがミイラにになってしまうのだそうです。
自分の影響を受けてくれた為政者に過度に入れ込んでしまって、太鼓もちになってしまって、ファシズムの宣伝に使われてしまうのが怖いですよと警告しています。
だからと言って、思想家は書斎にひっこんでればいいというわけでもなくて、節度をもって政治に参加しなさいと言っているようです。
それはそうと、現代日本の政治家はちょっと思想が無さ過ぎるなと思いました。
日本人がエコノミック・アニマルとばかにされるのも無理はないなと思いました。
やっぱりヨーロッパはレベルが高い。
フーコーですら、付和雷同の徒と片付けられています。
かなり辛口の批評でした。
レオ・シュトラウスはやっぱりアメリカでは相当な影響力を持っているようです。
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