債権の回収は難しい

友達に19万円くらい金を貸している。

4年位前、友達が金に困っていて、善意から、無利子で貸してやったのだ。
最初に16万円くらい貸した。
毎月1万円ずつ返すと約束した。
私もその友人を信じて、特に借用書も書かせず、ポンと貸してやった。
4ヶ月はちゃんと返してくれた。
でも5ヶ月目から返済が滞った。
まあ、あいかわらず金に困っているようなので、待ってやることにした。

それがよくなかった。
甘く見られたようで、もういくらせっついても返してくれなくなった。
で、そいつは別のところから借りたところにはちゃんと返済しているのである。
そっちは債権回収が私みたいに甘くないので払うのだろう。
世の中、そういうものかと勉強になった。
友達だったから信用していたのに。

でも友達は友達だったので、その後、また金に困っているときに無利子で7万円貸してやった。
それが1年前のことだ。
残金12万円とあわせて、これで19万円になった。
心を入れ替えて、これからはちゃんと毎月1万円ずつ返すと約束したのをまた信じたのだ。

案の定、裏切られた。
今度は最初の返済日から無視された。
電話で催促したら、お金がなくて払えないと。

私はもう基本的にその友達を信用しないことにした。
だらしないやつなので、いっそ友達付き合いもやめたくなった。
いや、実際、縁を切ろうかと本気で考えた。
しかし債権を回収しなくてはならないので、
友達付き合いをやめるにやめられないことに気づいた。

最近、その友人もようやく金回りが少しよくなってきたらしく、
この度、10万円だけ返してくれた。
もうあきらめていただけになんかとても嬉しい。
無利子のまま長いこと返済を待ってやっているのだから、
こちらが礼を言われる側なのだが、なぜだか私の方がお礼を言いたい不思議な心境である。
金貸しは偉そうな印象があるが、金は借りた方が主導権を握ってしまうらしい。
こわい、こわい、こわい。

私はとても優秀な金貸しにはなれそうにない。
あと残りの9万円も無事返ってきますように・・・
今は、その友人の良心を頼って、神に祈るしか私にはできない。

漫画でも読んでよく勉強しよう。

こまねずみ常次朗 1―日掛け金融地獄伝 (1)

• 作者: 秋月 戸市
• 出版社/メーカー: 小学館
• 発売日: 2001/07
• メディア: コミック