スティーヴン・キング『スザンナの歌(下)』 [人文科学(主に小説)]
ダークタワーシリーズの第六部を読みました。
スザンナを乗っ取った妖魔マイア、スザンナは彼女から重要なことも含めていろいろなことを聞き出します。
一方、ローランドとエディは、スティーヴン・キングに会いに行きます。
スティーヴン・キングの実在するこの世界以外の世界、つまりキャラハン神父やエディ自身が生まれた世界は、キングの創作によるものであることを知ります。
70年代、すでに流行作家になりつつあるキングは、ダークタワーシリーズだけは書くのを途中でやめてしまったことを告白します。
どうもクリムゾン・キングが邪悪な力で持って、スティーヴン・キングに働きかけて、ダークタワーの物語を進行させないように働きかけているようです。
ローランドはキングに得意の催眠術をかけて、ゆっくりとぎれとぎれでもいいから、ダークタワーシリーズを書き続けるように暗示をかけて去っていきます。
一方、ジェイクとキャラハン神父は99年のニュー・ヨークにたどり着きました。
マイア=スザンナは子どもを産むために、ホテルを留守にして、ロウメンや吸血鬼の巣窟になっているディキシー・ピッグに出かけた後でした。
そこで、スティーヴン・キングから送られてきた赤いルームキーを使って、ジェイクたちは黒の水晶球を取り戻します。
それを安全な場所に保管して、決死の覚悟でディキシー・ピッグに向かいます。
マイアは結局、黒衣の男、ウォルターに騙されていたことを知って絶望しますが、自然の法則に従って(?)、スザンナとローランドの子どもを出産します。
(本編 了)
そして衝撃のエピローグ。
エピローグはスティーヴン・キングの日記。
いろいろあって、ダークタワーシリーズを第4部まで書き上げますが、99年に自動車事故でスティーヴン・キングは死んでしまいます。
(了)
『荒地』ほどではないにしろ、すごく中途半端な終わり方の『スザンナの歌』。
謎をいっぱい残して第7部『ダークタワー』(完結編)に突入です。
残念ながら、文庫本の9月の発売予定には載っていません。
10月以降が待ち遠しいですね。
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