C・ブロンテ『ジェーン・エア(下)』 [人文科学(主に小説)]
イギリスが誇る大ロマンス小説(の続き)を読んだ。
不幸な生い立ちからいろいろあって、ある地主の家庭教師になったジェーン。
いろいろ不幸を背負ってる地主(ロチェスター様)とラブラブになって、身分を越えた結婚に至る。
しかし、いざ結婚式の最中、異議申し立てがされる。
地主には気違いの女房がいるので、この結婚は重婚にあたるというのだ。
地主はジェーンに過去の秘密の全てを打ち明け、結婚は出来ないが、愛人関係になることを求める。
自立心の強いジェーンはめかけになるのはいやで、持つものも持たず、屋敷を飛び出し、ホームレスになる。
こじきをしながらやっとたどり着いたのが、兄妹妹の3人が暮らす没落した名家。
実はその兄妹妹はジェーンの従兄妹であることが判明して、いっさい身寄りのない孤児だと思い込んでいたジェーンは大喜び。
さらに親戚の金持ちが死んで、莫大な遺産がジェーンに転がり込み、ジェーンは経済的にも自立できた。
この従兄はものすごいハンサムなのだが、変人というか気違いじみた恐ろしい男。
従兄は牧師で、インドに宣教に行くのに、ジェーンを妻にして一緒に連れて行こうとする。
しかしジェーンはロチェスター様のことを本当に愛しているので、従兄の求婚は断り、ロチェスター様がどうなっているかさぐりをいれにいく。
驚くべきことに、狂った妻が放火自殺し、巻き添えを食って、ロチェスター氏の片方の眼球は飛び出し、もう片方の目も視力を失い、片腕は失い、足も悪くしてびっこをひくようになって、みじめな状態になっていた。
ジェーンの愛は、男が不具者になっても変わらず、ちょうど狂った奥さんも死んでロチェスター様も晴れて独身になったことだし、結婚して、子どもももうけて、ロチェスター様の視力もいずれ回復し、幸せに満ち足りた生活をおくる。
(了)
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