『百年の孤独』 [人文科学(主に小説)]
学生時代に途中で挫折した小説を読みました。
粗筋を紹介するまでもない、20世紀に書かれた世界的にもっとも有名な小説のひとつ。
たしか『時かけ』で有名な筒井康隆が「百年の誤読」とかいうパロディを上梓しているくらい有名な作品。
なんで、以前は途中で読むのやめちゃったんでしょう。
学生時代で忙しかったのもあるし、「ラテン」なノリについていけなかったのもあるし、登場人物が多すぎて混乱してしまったのもあるだろうし、エピソードの連続で、1本通った筋がないのも読みにくい原因だったかもしれません。
今、読んでみたら、やっぱり最初は読みにくかった。
でも独特の雰囲気に慣れたら、俄然面白くなって、もともと(英文学と比べると)あまり長い小説でもないので、イッキに読み終えました。
イッキ読みのせいもあるでしょうけど、読後、不思議な高揚感に包まれました。
厳密に言うと、これは小説ではない散文文学にジャンル別けされるのかもしれません。
書かれたのは最近ですが、形式的には小説以前の散文のスタイルをとっています(おそらく作者の意図的なものなのでしょうが)。
登場人物の多さといい、科学とオカルトが融合してしまっている点といい、『ファイブスター物語』を連想させられました。
逆に言うと『ファイブスター』に慣れていたので、今回はこれが読みやすかったのかもしれません。
永野先生もある程度この作品の影響を受けて、『ファイブスター』の壮大な不思議な世界を構築してみようという動機を与えられたんじゃないでしょうか、そんなことを想像しました。
コメント 0