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『アシェンデン』 [人文科学(主に小説)]

イギリスの現代作家の小説を読んだ。

アシェンデン―英国秘密情報部員の手記

アシェンデン―英国秘密情報部員の手記

  • 作者: サマセット モーム
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1994/12
  • メディア: 文庫

普通に面白く読んだのだが、最後の訳者の解説を読むと、けっこう有名な小説らしい。

イギリス文学史の教科書だと、モームなんかは小さくしか扱われてないから、知らなかったよ。

モーム自身が第一次世界大戦の頃、スパイをやっていたという事実にまずビックリ。

意外とスパイって、簡単になれるもんなんですね。

この作品自体、モームの体験談を膨らませて小説化したものらしく、ものすごくリアル。

これを読んだら、もうジェームズ・ボンドなんて馬鹿らしくて観れないな。

イギリスのスパイはやっぱこうでなくっちゃ、と思いました。

 

「アシェンデン」というのは主人公の名前で、モームの分身。

アシェンデンはいろいろ危ない橋も渡りますが、実際にはあまり実績をあげていません(少なくともこの作品中では)。

スイスで売国奴を捕まえたのが唯一の手柄くらいかな。

 

モームはあまり再評価されていないようですが、もっと高く評価されてしかるべき英国作家だと思います。

皮肉と理性がたっぷりで、非常に英国的です。


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