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2種類の不眠症 [不眠症]

スティーヴン・キングの『不眠症』を読みました。

原作はだいぶ前に発表されたものですが、翻訳は文庫化されていないので、読むのがあとまわしになってしまいました。
ペーパー・バックの原書(『インソムニア』)も買ってみましたが、言葉の壁に阻まれて読んでいませんでした。

ブックオフの「単行本どれでも2冊で1,000円」キャンペーンで、ようやく重い腰をあげてハード・カヴァーの『不眠症』上下巻を購入して、読みました。

キングの作品にしては、かなり地味で面白みにちょっと欠ける作品だという印象を受けました。

主人公は高齢者の男女で、不眠症と引き換えに超能力を得て、真紅の王(の手先)と戦うのを縦糸に、連れ合いを亡くした高齢者同士の恋愛を横軸に物語りは綴れ織られていきます。
キングらしいといえばキングらしい作品ですが、いろんな意味で異色で地味でした。
そこら辺が、文藝春秋社から出版されつつ、長らく文春文庫化されない理由かしらと、読んでて思いました。

地味とかなんとか言っても、キング作品ですから、つまらないわけはないのですが、『ザ・スタンド』とか『呪われた町』などの大傑作と比べると、あまり作品世界に引き込まれてしまうこともなく、本を途中で閉じるのが苦痛ということもありませんでした。

キング作品を読み始めた方は、後回しにしてもよい作品ではないでしょうか。
(なにしろキング作品群は膨大ですし、必読必携の傑作がたくさんありますから)

『不眠症』の主人公は、不眠症で苦しみます。
この小説の中で説明されているところによれば、不眠症には2種類あり、ひとつは寝つきが悪いタイプで、もうひとつは、早朝覚醒してしまうタイプだそうです。
小説の主人公男女はともに後者のタイプのようです。

私の不眠症もどちらかというと、その後者の早朝覚醒タイプです。
睡眠導入剤(分類で言うと、「催眠鎮静剤、抗不安剤」とか)を飲んでいるので寝つきはよいのです。
しかし、ここのところ、0時ごろ寝つくと、朝の4時か5時には目が覚めしまいます。
睡眠不足で、昼間だるいです。
しかも小説と違って、超能力も身につきません(おかげで真紅の王とも戦わずにすんでますが)。
それに私の場合、睡眠導入剤の力を借りないと、寝付くこともできないのが現状です。

アル・パチーノとロビン・ウィリアムズが出演している映画『インソムニア』というのがあります。
キング原作の『不眠症』だと思って、レンタル・ヴィデオで借りて観ましたが、全くの別物でした。
これまた地味な映画で、もうあまり印象に残っていないのですが、たしかアル・パチーノが不眠で悩んでいたようです。

アル・パチーノもロビン・ウィリアムズも好きな役者さんなので、機会があったら、DVDでじっくり鑑賞し直してみたいと思っています。

不眠症 (上)

不眠症 (上)

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2001/06/26
  • メディア: 単行本


不眠症 (下)

不眠症 (下)

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2001/07/25
  • メディア: 単行本


Insomnia

Insomnia

  • 作者: Stephen King
  • 出版社/メーカー: Signet
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: マスマーケット


インソムニア

インソムニア

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2005/07/06
  • メディア: DVD


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