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スティーヴン・キング『死霊伝説』 [映像作品(DVDなど)]

モダン・ホラーの帝王:スティーヴン・キング原作の映画を観た。

死霊伝説 完全版

死霊伝説 完全版

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/07/14
  • メディア: DVD

ウィノナ・ライダーの『スクウェア・ダンス』とかに出演しているロブ・ロウなんかが出ているリメイク版『死霊伝説』もあるそうだが、これは1979年に製作されたもの。

何故『完全版』かというと、劇場公開時にカットされていた72分分のフィルムが戻されているそうな。

結局180分の長尺となっているので、原作のエピソードがほとんど削られずに映像化されているなんじゃないかと思うので、キングファンには嬉しいところだが、単なる映画ファン――ホラー映画ファンには冗長と感じるかな。

 

粗筋:

セイラムズロットというメイン州の鄙びた(架空の)町には、呪われた屋敷がある。

この町出身の青年作家(ベン)は、少年時代の恐怖体験が忘れられずに、この屋敷を次の小説のネタにしようと、ひさしぶりにこのサレムの町に戻ってくる。

屋敷は長いこと空き家になっているので、ベンは借りようとするが、ちょうど借り手がついたばかりだった。

呪われた屋敷は悪しきモノを引き寄せるそうな。

さまよえるレベルの高い吸血鬼とその手下の人間が住み着くためにやってきたのだ。

吸血鬼にかまれた人間は、死んで蘇って、自らレベルの低い吸血鬼になる。

というわけで、サレムの町は吸血鬼だらけになる。

まだ吸血鬼になってない人たちも恐ろしいので、町から逃げ出す。

ベンととあるオカルトマニアの少年が、吸血鬼退治をする。

彼らはカソリックの神父に相談するが、現代のローマカソリックは悪魔や吸血鬼の存在を公式に認めていなくてあまり役に立たない。

ところでこの神父が、ダークタワーシリーズの第五部以降活躍するキャラハン神父だ。

この映画(というか『セイラムズ・ロット』)ではチョイ役だが。

キャラハン神父は吸血鬼の存在など信じていないが、結局、吸血鬼と対決するはめになり、負けてしまう。

ベンと少年が夜になる前、吸血鬼の心臓に杭をさし、町を逃げ出す。

低レベル吸血鬼に追跡されるので、ふたりは放浪生活を送る。

(了)

 

原作ではここら辺が違ったような気がする。

『呪われた町』を読んだのはずい分前なのではっきりとは憶えていないが、ベンと少年は、セイラムズロットに戻って、そこに巣食ってる吸血鬼の心臓にいちいち杭を打ち込み退治したんじゃなかったかしら。

 

ところで飲んだくれのキャラハン神父は、悪との対決に負けてしまうのだが、奇跡的に吸血鬼化せず、逆に吸血鬼の臭いをかぎつける超能力を得る。

そして、腐敗したカソリック教会から離れ、放浪のバンバイアハンターとなるのであった。

しかし、あまりにも吸血鬼を殺し過ぎたため、クリムゾンキングの手下どもに終われる身となり、最後は高所から落下してこのでは死を迎える。

死後、黒衣の男に黒の水晶球をたくされ、いずれガンスリンガー一行が立ち寄るカーラの町にたどり着き、カソリックの布教活動をするのであるが、そこら辺はもちろん、この映画には描かれていない。

 

もともと劇場公開向けでなく、TV映画として製作されたそうで、セックスや暴力シーンがほとんどない。

血が飛び散るようなショッキングな直接的な映像も(ほとんど)ない。

婉曲的な表現で、けっこううまく恐怖を表現していると思う。

とにかく生々しいセックスや血しぶきが見たい、コアなホラーマニアには退屈な180分じゃろうて。


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