読書ログ、『カテゴリー・キラー』 [政治・経済]
最近、消費者意識に目覚めたので、それっぽい本を読んだ。
カテゴリー・キラー 小売革命でここまで変わる!消費の「質」と「意味」
- 作者: ロバート・スペクター
- 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
- 発売日: 2005/11/04
- メディア: 単行本
外国人、たぶんアメリカ人が、アメリカについて書いてるので、直接、日本人には関係ない話もなくはないが、現代の日本人とアメリカ人は経済感覚がだいぶ似ていると思われるのでたいへん参考になった。
日本では苦戦しているウォルマートが、アメリカではいかに小売の巨人かがわかって面白かった。
私の好きなアマゾンについても触れられている。
アメリカの百貨店が壊滅的打撃を受けているのもさもありなんと思った。
日本のダイエーが結局ダメなのと同じだろう。
イギリスでは百貨店が堅調なようだ。
イギリスの小売店は安易な値引きをしないので高モノ屋が、信用されているらしい。
昔はバーゲン品漁りが恥ずかしいことと消費者は認識していたが、現在は違ってきているそうだ。
同じ商品を高い値段で買うほうがバカの証となるので、定価販売の店で買うほうが賢い消費者としては恥辱なのだ。
まったく激しく同意するところだ。
スターバックスについても面白かった。
日本のスターバックスが完全禁煙を導入したので、当初、識者は失敗すると考えたらしい。
日本人は喫茶店でタバコを吸うのが大好きだからだ。
しかし日本のスターバックスは大成功。
端から中年女性をターゲットにしていたそうだが、日本の中年女性はタバコがお嫌いだったとみえる。
ドトールなんか禁煙席だろうが喫煙席だろうが関係なくタバコの悪臭が立ち込めていて、私のような嫌煙者のとうてい立ち寄れるような場所ではない。
分煙がまったく効果をなしてないのだ。
分煙にちっとも投資をしてないのだろう。
いっそドトールは禁煙席を撤去しえて、スモーカーズ・パラダイスを創れば、かえって潜在的需要が掘り起こせるだろう(日本には愛煙家が多いんだから)。
ドトールの経営者は、スターバックスの経営者に比べて、ずっと無能に違いないと思う。
中途半端にだらだらと旧態依然の経営を続けていたら、あなたのお店も「カテゴリー・キラー」に殺されちゃうぞ。
私も10年位前は小売の仕事をしてたけど、小売ってやっぱり面白いな。
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