クリストファー・ウォーケンの映画『ブレインストーム』 [映像作品(DVDなど)]
私が最も好きなの映画のひとつ『ウェインズ・ワールド2』。
この映画で悪役を演じたのがクリストファー・ウォーケン。
踊る名バイプレイヤーとして無数の映画に出演しているウォーケン。
それもでにも、何度もお目にかかっていたが、さほど注目していなかった。
『ウェインズ・ワールド』は何度も何度も観たので、すっかりウォーケンも私にとって御馴染みの俳優さんになってしまった。
はっきり言おう、(薄く)クリストファー・ウォーケンのファンになった。
そのウォーケンが主演の映画のDVDがあった。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2004/12/03
- メディア: DVD
23年も前の映画で、面白いのかどうか不安だったが…
助演で私の知ってる女優さんがふたり出ていたので観る気になった。
ウォーケンの奥さん役ナタリー・ウッドはこの映画でおなじみの人。
そしてウォーケンの上司の博士役が、
あのこわい看護婦さん、ルイーズ・フレッチャー。
私の好きな映画の助演が3人集まっているので、興味がすごくわいた。
『ブレインストーム』は、脳の活動をアナログテープ(?)に記録したり、それを別の人の脳に直接伝達できる超技術が鍵のSF映画。
前半は超科学的な科学実験の連続で正直退屈だった。
80年代の旧式のコンピュータでもって、現代にも実現してない超技術を制御しているのが、観ていてどうも不自然でしっくりこない。
でも当時の情報技術しか知らない、当時の観客には面白かったかも。
古いSF映画を鑑賞する場合、どうしても視聴者は、超技術と旧式化した技術との併存するディレンマで、座りごこちの悪さを感じるものではなかろうか。
フライト・シミュレータのちゃちなCGとか、情報が通信されるときに必ず信号音としてBEEP音が鳴るとか、シンプルこの上ないコンピュータのモニタとか、インターネットからITに入門した人には、かなり観てて厳しいかもしれない。
でも私のような年寄りには、80年代のITが懐かしくて、思わず嬉しくなったりもする。
ファミコンの懐ゲーに感じるのと同じような感傷にひたれた。
中盤から後半にかけて物語自体もサスペンスの様相を呈してきて面白くなる。
どうか前半でくじけずに(私もくじけそうになったが)最後まで観て欲しい。
探究心から苦労して開発してきた夢の技術が軍事転用されるていることがわかり、政治に疎い技術バカの主人公たちもようやく行動に出るのだ。
でもエンディングは良い意味で裏切られた。
自分たちの開発した技術が非人道的な軍事利用されることに対して、ウォーケンが正義の鉄槌を食らわす物語になるのかと思いきや…
意外にも、スピリチュアルな方向へぶっ飛んでいって、観客は無理やり感動させられる…
話に無理があるなとは思うが、それでも役者がうまいので、本当に感動できた。
この映画にはややこしい部分がある。
劇中でルイーズ・フレッチャーは病死する。
タバコをぷかぷかふかしてばかりいて、目にクマはできているし(もちろんメイクでしょう)、最初から病死しそうな伏線がはられている。
ナタリー・ウッドは劇の中では健康な中年女性で、普通に最後まで生き残るのだが、現実では撮影中に事故死しているのだ。
こんな個性的でうまい女優さんが享年43歳で亡くなられてしまったなんて、とても惜しいことだ(R.I.P.)。
ウォーケンhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%B3、ウッドhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89、フレッチャーhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC、いずれもあまり詳しく知らなかったので、ウィキペディアで調べてみた。
とても興味深かった。
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